前回のブログでは、創才教育推進会HPに投稿した広中平祐先生の名言
「頂上に近づくほど目標は見えなくなる」をご紹介しました。
カウンセリングの周辺でも、これに近いことが起きる場合があり、知っておいていただくと、何かの参考になるでしょう。
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私がまだカウンセラーになることは考えていなかった頃。
ある友人は、日々ストレスを感じることが多く、「心の支えが欲しいから」と、私に時々話し相手になることを求めました。私は「心の支え」というほどのことはできないけれども、少しでも気が紛れれば、と、定期的に話し相手になることにしました。
その頃は心理の勉強をまだしていなかったので、とにかく幾らかでも力になれれば、という思いだけ。時には話し相手をするのが辛くもなりました。
始めてから約一年後、私がある心理的手法を受けてとてもよい結果になったので、心理手法に効果があることを初めて実感し、その友人にもカウンセリングを受けることを勧めました。
友人は最初とても嫌がりました。
私は一度ちょっと強引な勧め方をしてしまった時がありましたが、友人がそれに強く反発したので「これはいけない」と思い直し、その後は無理強いせず、しかしあきらめず、粘り強く説得を続けました。
確か一年くらいかかったかと思いますが、ようやく友人がカウンセリングを受けることに同意しました。
―やっと説得に成功した―
と思った次に話し相手になった時、友人はためらい気味ながら「やはり受けないことにした」と言い始めました。
―折角ここまで来たのにな…
落胆は確かに覚えました。しかし失望とか腹が立つとかいった気持ちは起きませんでした。
―友人が自発的に受けようという気にならないものを強いて説得しようとしてもよくないだろう。最後は本人の意思に任せるほかない。 そう思ったので、
「もしも私だったら、カウンセリングを受けてみるけど」と言うに留めました。
[
その2に続く]
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